10秒でいうと
会話をまたいで効かせる置き場所が3つあります。メモリは事実、スタイルは書き方、
プロジェクトは仕事ごと。入れすぎると、関係のない場面でも顔を出します。
No.05で、記憶には層があると書きました。ここでは、その層を実際にどう操作するかを扱います。
3つの置き場所
| 置き場所 | 入れるもの | 効く範囲 |
|---|---|---|
| メモリ | 自分についての事実 | すべての会話 |
| スタイル | 返事の書き方 | 適用した会話 |
| プロジェクト | その仕事の資料と決めごと | その箱の中だけ(No.14) |
分け方の目安は、事実か、書き方か、仕事かです。
「私は建設会社の経理をしています」は事実なのでメモリ。「箇条書きを多用せず、文章で説明してください」は書き方なのでスタイル。「この見積書の形式に揃えて」は仕事なのでプロジェクト。
メモリに何を入れるか
毎回言うのが面倒なことだけに絞ってください。No.05でも書きましたが、ここが実際にいちばん失敗しやすい場所です。
入れて効くもの。
- 職種、扱っている分野
- 使っているソフトや環境
- 苦手なこと(「専門用語は説明を足してほしい」など)
入れないほうがよいもの。
- 一時的な状況(「いま繁忙期です」)
- 特定の仕事の詳細(プロジェクトへ)
- 人に見られて困る情報
最後の点は重要です。メモリはすべての会話で読み込まれます。画面を人に見せる場面があるなら、そこに何が入っているかは把握しておいてください。
メモリの内容は、確認も書き出しもできます。半年に一度、中身を見て古いものを消すくらいの運用がちょうどよいと思います。
スタイルは、例文で作る
No.13で書いたとおり、文体は説明より例文です。スタイルを作るときも同じで、理想の文章を1つ貼るのがいちばん速い。
よく効く指定の例です。
- 1文の長さの上限
- 使わない言い回し
- 箇条書きと文章の比率
- 結論を先に書くか、あとに書くか
仕事用と私用でスタイルを分けておくと、切り替えが楽になります。
会話履歴の管理と削除
会話は残ります。あとから探せるのは利点ですが、残っていて困る場面もあります。
- その会話だけ消す → 会話履歴から削除
- 覚えていることを消す → メモリの内容を消す
- 仕事ごと切り離す → プロジェクトを分ける
会話を消してもメモリは残ります。逆も同じです。No.05の4層の話が、そのまま操作に対応しています。消したつもりで残っているのは、たいてい別の層です。
渡した情報が学習に使われるかどうかは、プランと設定によって変わります。これはNo.78で扱います。
やってみよう:メモリを棚卸しして、絞る(5分)
プロンプト
いま私について覚えていることを一覧にしてください。
それぞれ、「今後も毎回必要」「もう不要」「特定の仕事のときだけ必要」の
3つに分類して、理由も添えてください。「もう不要」は消し、「特定の仕事のときだけ」はプロジェクトへ移します。
期待される結果:一覧が3つに分かれて返る。メモリに残すべきものが減る。
うまくいかないとき:何も覚えていないと返ったら、まだメモリを使っていない状態です。それが分かるだけで収穫で、次は「これは覚えておいて」と明示的に頼むところから始められます。
つまずきポイント
メモリに指示を入れてしまう。「表は必ず3列で」のような作業の決めごとは、仕事によって変わります。プロジェクトかスタイルへ。メモリに入れると、関係ない会話でも3列の表が出てきます。
スタイルを強くしすぎる。制約が多いと、指示より優先されて邪魔になります。3つか4つまでにしておくと扱いやすい。
設定したことを忘れる。半年後に「なぜこの書き方になるのか」と悩みます。設定した内容は、自分でも見返せるようにしておいてください。
まとめ
- 分け方は「事実はメモリ、書き方はスタイル、仕事はプロジェクト」
- メモリは毎回言うのが面倒なことだけ。人に見せる場面を意識する
- 会話を消してもメモリは残る。消すときは層を先に決める
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※本記事の情報は 2026年8月時点のものです。