APIのコスト最適化

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10秒でいうと

キャッシュで10分の1、バッチで半額、モデル選択で5〜10倍。
3つとも組み合わせられます。ただし、いちばん効くのは渡す量を減らすことです。

APIは使った分だけの従量制です。同じ処理を1万回動かすと、選択がそのまま請求額に出ます。

単価をおさらいする

2026年8月時点、100万トークンあたりです(No.08)。

モデル 入力 出力
Claude Fable 5 10ドル 50ドル
Claude Opus 5 5ドル 25ドル
Claude Sonnet 5 2ドル 10ドル
Claude Haiku 4.5 1ドル 5ドル

出力は入力のちょうど5倍です。そしてHaikuとの差は5倍から10倍あります。

3つの仕組み

組み合わせられる
図1:組み合わせられる

プロンプトキャッシュ。毎回同じ前置き(システムプロンプト、長い資料、会話の履歴)を送る場合、2回目以降は読み出しが入力単価の10分の1になります。

書き込みには倍率がかかります。

操作 倍率 有効期間
5分キャッシュの書き込み 入力の1.25倍 5分
1時間キャッシュの書き込み 入力の2倍 1時間
読み出し 入力の0.1倍 書き込みと同じ

損益分岐が明快です。5分のほうは1回読めば元が取れ、1時間のほうは2回読めば元が取れます。

バッチ処理。急がない大量の処理をまとめて投げると、入力も出力も半額です。夜間に回す集計、大量の分類、一括の翻訳。待てるなら、使わない理由がありません。

モデルの選択。単価の差が最大です。まず深いモデルで動くものを作り、あとから軽いモデルで足りるか試す。この順番が安全です。逆から始めると、動かない原因がモデルなのか作りなのか切り分けられません。

3つは組み合わせられます。バッチとキャッシュの割引は同時に効きます。

100万トークンでも割高にならない

公式が明記していて、知らないと損をする点です。

Claude 4.6以降のモデルは、100万トークンのコンテキストを標準の単価で使えます。90万トークンのリクエストも、9千トークンのリクエストも、1トークンあたりの値段は同じです。キャッシュとバッチの割引も、全域で標準どおり効きます。

長い資料を扱うから割高になる、ということはありません。

そのほかの費用

トークン以外にかかるものです。

  • Web検索:1,000回あたり10ドル
  • Webページ取得:追加料金なし(取得内容のトークン代のみ)
  • コード実行:Web検索・Webページ取得と一緒に使うときは無料。単独だと月1,550時間まで無料、以降はコンテナ1つあたり1時間0.05ドル
  • 高速モード:Opus 5 / 4.8 で入力10ドル・出力50ドル
  • 米国内に限定した推論:単価が1.1倍

いちばん効くのは

3つの仕組みより先に、これです。渡す量を減らす。

  • PDFを丸ごとではなく、関係する数ページだけ渡す(No.03)
  • 道具を渡しすぎない。ツール定義そのものがトークンを食う(No.20)
  • 会話を延々と積み上げない。APIは毎回全文を送っている(No.51)
  • 思考の深さを、単純な処理では下げる

割引を積むより、送る量を半分にするほうが速い。当たり前ですが、忘れられがちです。

見積もりの立て方

新しく組むときの順番です。

  1. 1件を実際に動かして、トークン数を測る(応答の usage に出ます)
  2. 件数を掛ける
  3. キャッシュとバッチが効く部分を引く
  4. 2倍くらいの余裕を見る

4番目が大事です。再試行、失敗、想定より長い入力。実測の2倍で見積もっておくと、後で困りません。

やってみよう:自分の処理の費用を見積もる(5分)

プロンプト
“`
次の処理をClaude APIで組んだときの費用を見積もってください。

・処理内容:(ここに書く)
・件数:(1日あたり、または月あたり)

次の順で計算してください。
1. 1件あたりの入力・出力トークンの推定(内訳も)
2. 件数を掛けた月間の合計
3. プロンプトキャッシュが効く部分と、その削減額
4. バッチ処理が使えるかどうかと、その削減額

単価は私が指定します:Sonnet 5 で入力2ドル・出力10ドル(100万トークンあたり)
“`

期待される結果:4段階の計算が返る。キャッシュが効く部分が意外に大きいことが見える。

うまくいかないとき:単価は必ずこちらから渡してください。記憶で書かれると古い数字になります(No.18)。

つまずきポイント

キャッシュを短い前置きに使う。書き込みに倍率がかかるので、短いものだと逆に高くつきます。効くのは長い前置きです。

急がないのにバッチを使わない。半額です。夜間に回せるなら回してください。

軽いモデルから作り始める。切り分けができなくなります。深いモデルで動かしてから落とす。

単価を記憶で書く。変わります。必ず公式の表に当ててください。

まとめ

  • キャッシュの読み出しは入力の10分の1。5分なら1回、1時間なら2回で元が取れる
  • バッチは入力も出力も半額。待てるなら使う
  • 100万トークンでも標準の単価。長い資料で割高にはならない
  • 割引より、渡す量を減らすほうが速い

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※本記事の情報は 2026年8月時点のものです。

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