10秒でいうと
モデルの違いは、深く考えるか速く返すかの取引です。チャットなら既定のままで十分。
難しい相談のときだけ深いモデルに切り替えれば足ります。名前は変わるので、覚えるのは役割のほうです。
Claudeには複数のモデルがあります。名前が似ていて世代も上がるので、最初は分かりにくいところです。
ただ、押さえるべき軸は1つだけです。深く考えるほど遅く高くなり、速く安くするほど浅くなる。名前の違いは、この取引のどこに立っているかの違いです。この見方さえ持っていれば、モデルが増えても入れ替わっても対応できます。
分かれているのは「深さ」と「速さ」
同じ質問をしても、時間をかけて考えるモデルとすぐ返すモデルがあります。時間をかけるほうが、込み入った問題では正確になります。単純な問題では、どちらも同じ答えを返すので、速いほうが得です。
もうひとつの軸が一度に見ていられる範囲、つまりコンテキストウィンドウです(No.04)。長い資料を扱うなら、ここが効いてきます。
2026年8月時点のラインナップ
公式ドキュメントに載っている数字です。このページの内容はすぐ古くなります。確認日は末尾に入れてありますが、実際に選ぶときは公式を見てください。
| モデル | 位置づけ | コンテキスト | 最大出力 |
|---|---|---|---|
| Claude Fable 5 | 長時間動くエージェント向けの次世代 | 100万トークン | 12万8千トークン |
| Claude Opus 5 | 複雑な開発・企業での利用 | 100万トークン | 12万8千トークン |
| Claude Sonnet 5 | 速さと知能のバランス | 100万トークン | 12万8千トークン |
| Claude Haiku 4.5 | 最速。軽い処理向き | 20万トークン | 6万4千トークン |
このほか、前の世代のモデル(Opus 4.8、4.7、4.6、4.5、Sonnet 4.6、4.5)も引き続き使えます。モデルには引退の予定日があり、公式ドキュメントに一覧があります。長く動かす仕組みに組み込むときは、ここを確認しておいてください。
どう選ぶか
日常の使い方では、あまり悩まなくて構いません。
チャットで使うなら、既定のままで十分です。画面で選べる場合、迷ったらバランス型を選んでください。込み入った相談や、長い資料を読ませる仕事のときだけ、深く考えるモデルに切り替える。それで足ります。
開発に使うなら、作業の種類で分けます。設計を相談する、複雑な不具合を追う、といった仕事は深いモデル。決まった変換を大量に回す、単純な確認を繰り返す、といった仕事は速いモデル。
APIで組み込むなら、コストが効いてきます。同じ処理を1万回動かすと、モデルの選択がそのまま請求額に出ます。まず深いモデルで動くものを作り、あとから軽いモデルで足りるか試す、という順番が安全です。詳しくはNo.53にあります。
やってみよう:深く考えさせる価値がある質問か見極める(3分)
プロンプト
“`
これから相談する内容について、まず「一発で答えが出る種類の問題か、
順を追って考える必要がある問題か」を判定して、理由を1文で
教えてください。そのあとで回答してください。(ここに相談したいことを書く)
“`期待される結果:判定と理由が先に返り、そのあと回答が続く。
うまくいかないとき:判定を飛ばして答えだけ返ってきたら、「まず判定だけ書いて、いったん止めてください」と分けて頼んでください。この判定自体が、モデルを切り替えるかどうかの目安になります。
つまずきポイント
いちばん高いモデルを選べば間違いない、と思ってしまう。単純な作業では結果が変わらないのに、時間と費用だけ増えます。難しい仕事にだけ深いモデルを使うのが、いちばん効率がよい配分です。
モデル名を本文や資料に書き込んでしまう。名前は変わります。社内マニュアルに具体的なモデル名を書くと、更新の手間が増えます。「バランス型」「高速な軽量モデル」のような役割で書いておくと寿命が延びます。
世代が上がれば全部よくなると思ってしまう。多くの面では改善しますが、返答の癖は変わります。書式を厳密に決めて使っている場合は、切り替え後に一度確認してください。
応用のヒント
トークンの数え方はモデルによって違い、世代で変わります。Claude 4.7以降は新しい数え方を使っていて、同じ文章でも以前より3割ほど多いトークンになります。以前のモデルを前提にコストを見積もっていた場合、そのままの数字は使えません(No.03、No.53)。
関連ページ
- No.04 コンテキストウィンドウ — 一度に見ていられる範囲
- No.08 料金体系の全体像 — モデルごとの費用
- No.53 APIのコスト最適化 — 大量に動かすときの選び方
まとめ
- 分かれているのは深さと速さの取引、それと見ていられる範囲
- チャットなら既定のままで十分。難しい仕事のときだけ深いモデルへ
- モデル名は変わるので、資料には役割で書く
次に読む
※本記事の情報は 2026年8月時点のものです。