コスト管理とトークン節約

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10秒でいうと

長い会話ほど、一言の質問でも高くつきます。毎回、会話の全文を送っているためです。
いちばん効く対策は、無関係な作業に移るとき /clear すること。

第1章のNo.03とNo.08で単位と料金を見ました。ここでは、Claude Codeで実際にどこにコストがかかるかを扱います。

まず見る

/usage で、いまのセッションの使用量が見られます。有料プランなら、プランの上限に対する消費の内訳も出ます。

内訳で役に立つのは2つ。

何が使っているか。スキル、サブエージェント、プラグイン、MCPサーバーごとの割合が出ます。想定より食っているものが見つかります。

挙動の警告。「長い文脈」「キャッシュのミス」のような挙動が、最近の使用量の1割以上を占めていると表示されます。対策が要る箇所を名指ししてくれるので、これは見る価値があります。

/context を使うと、いま何が文脈を占めているかが見えます。CLAUDE.md、MCPのツール定義、会話の履歴。減らす前に、まずここを見てください。

なぜ長いセッションは高いのか

仕組みを押さえると、効く対策とそうでない対策が分かります。

Claude Codeは毎回、会話の全文を送っています。ツールを使うたびに、その結果も含めてまた送ります。だから一日開いていたセッションでの一言の質問も、会話全体ぶんの使用量を引きます。

プロンプトキャッシュがあるので、再送分は割安のレートで処理されます。ただし割安であってタダではありません。

そして公式が明記している落とし穴。キャッシュには寿命があります。サブスクリプションでは1時間、使用クレジットを使い始めると5分、APIキーやクラウド経由では既定で5分。休憩を挟んだ最初の1通は、キャッシュを外して全文を処理し直します。

効く順に

/clear で会話を切る。これがいちばん効きます。無関係な作業に移るとき、古い文脈を持ち越さない。/rename してから /clear すれば、あとで /resume で戻れます。

モデルを作業に合わせる。ほとんどのコーディングはSonnetで足ります。Opusは込み入った設計判断と多段の推論に取っておく。/model で途中でも切り替えられます。サブエージェントには model: haiku を指定できます。

出力が多い作業をサブエージェントに切り出す。テストの実行、ログの処理、ドキュメントの取得。大量の出力はサブエージェントの中に留まり、本体には要約だけ返ります(No.23、No.24)。

フックで出力を絞る。No.41で書いた形です。1万行のログをClaudeに読ませる代わりに、フックが ERROR 行だけ返す。数万トークンが数百になります。

CLAUDE.md からスキルへ移す。CLAUDE.md は毎回読まれます。PRレビューの手順を書いておくと、無関係な作業のときも払い続けます。200行を目安に(No.38、No.40)。

MCPサーバーを整理する。/mcp で見て、使っていないものを無効にする。CLIツールがあるなら、そちらのほうが文脈を食いません。gh aws gcloud のような道具は、ツール定義を持ち込まないためです。

指示を具体的に書く。「このコードベースを改善して」は広く探し回ります。「auth.ts のログイン関数に入力検証を足して」なら、読むファイルが最小で済みます。

思考の深さを下げる。拡張思考は既定で有効で、思考のトークンは出力として課金されます。単純な作業では /effort で下げられます。

プランモードは節約でもある

意外に見えますが、プランモードは最も効くコスト対策のひとつです。

方向が違ったまま実装まで進むと、書いたものを捨てて書き直します。先に計画を承認すれば、その手戻りが起きません。No.37で書いた作法が、そのまま費用に効きます。

同じ理由で、Esc を早く押すのも節約です。

待機中も使う

見落としやすい点です。公式が挙げているもの。

  • 定期タスクは、セッションが待機していても間隔ごとに発火し、そのたびに全文脈を送る(No.43)
  • エージェントチームの各メンバーは、終了するまでトークンを使い続ける
  • /compact 自体が大きなリクエストになる。まっさらにしたいだけなら /clear はコストがかからない

最後の点は覚えておく価値があります。続きが要らないなら、圧縮ではなくクリア。

目安

公式には、企業導入での平均が1人あたり稼働日13ドル前後、月150〜250ドルとあります。9割のユーザーは稼働日30ドル未満です。

自分のチームで見積もるなら、小さく始めて実測してから広げるのが確実です。

やってみよう:いま何が文脈を食っているか見る(3分)

Claude Codeのセッションで実行してください。

/context

続けて /usage も見ます。そのうえで、こう聞きます。

プロンプト
いまの /context の内訳を見て、削れそうなものを挙げてください。
それぞれ、削ると何が失われるかも書いてください。

期待される結果:使っていないMCPサーバー、長すぎる CLAUDE.md、古い会話履歴が候補に挙がる。

うまくいかないとき:削れるものが無いなら、それは健全な状態です。そのまま続けてください。

つまずきポイント

使用量を見ずに節約しようとする。どこが重いかは実測しないと分かりません。まず /context と /usage。

安いモデルに固定する。単純な作業では有効ですが、難しい作業で失敗を繰り返すと、やり直しのほうが高くつきます。

/compact を連発する。圧縮自体が大きなリクエストです。続きが要らないなら /clear。

長いセッションを開きっぱなしにする。一言の質問でも、会話全体ぶんを引きます。

このあとどこへ進むか

第5章はここまでです。Claude Codeの一通りがそろいました。

見積書の仕事は、ここで「毎週自動で回る」形まで来ました。次の第6章では、Claudeを社内のシステムや外部のサービスにつなぐ話に入ります。

まとめ

  • 毎回、会話の全文を送っている。長いセッションは一言でも高い
  • いちばん効くのは無関係な作業に移るときの /clear
  • 出力が多い作業はサブエージェントかフックで切り出す
  • プランモードは節約でもある。手戻りが起きない

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MCPとは何か

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※本記事の情報は 2026年8月時点のものです。

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