10秒でいうと
銘柄の推奨も、売買タイミングの判断もさせません。
使うのは、用語と仕組みの理解、資料の読解、自分の記録の整理、考え方の言語化まで。
先に、扱わないことを書きます
このページは次を扱いません。
- 何を買うかの推奨
- いつ売買するかの判断
- いくら投じるべきかの判断
- どこまでリスクを取るべきかの判断
- 発注の自動化(本ガイドの範囲外です)
そして、繰り返し書きます。過去のデータで良い成績が出ることは、将来を保証しません。
線引き

用語と仕組みを理解する
いちばん健全な使い方です。投資の話は用語の壁が高い。
「(用語)」について教えてください。
・仕組みを、予備知識なしで分かるように
・この仕組みが生まれた理由
・よくある誤解を3つ
・どういう場合に不利になるか
具体的な商品名や銘柄は挙げないでください。
どういう場合に不利になるかを必ず聞いてください。売る側の説明では省かれがちな部分です。
第8章No.64で書いた、自分が説明して採点させる使い方が、この分野では特に効きます。分かったつもりが多い領域だからです。
決算資料や目論見書を読む
長くて読みにくい資料を、読める形にする使い方です。
この資料について教えてください。
・何を説明している資料か
・書かれている数字のうち、重要なもの5つとその意味
・リスクとして記載されている項目
・読み取りにくい、注記に隠れている条件
・数字は資料に書いてあるものだけを使ってください
・良し悪しの判断や、投資の推奨はしないでください
4つ目が効きます。注記や小さい文字の部分は、人が読み飛ばす場所です。
判断はしないよう明示してください。書かないと、「割安に見えます」のような評価が付いてきます。
自分の記録を整理する
自分の取引記録を整理するのは、有効かつ安全です。
私の取引記録です。次を出してください。
・時系列で、いつ何をしたか
・そのときに自分が書いていた理由(メモがあれば)と、結果
・判断が一貫していない箇所
・計算はコードで。目視で集計しないでください
良し悪しの評価はしないでください。事実の整理だけお願いします。
判断が一貫していない箇所を出させるのが、この使い方の核心です。自分の記録を突きつけられるのは、どんな助言より効きます。
考え方を言葉にして、自分で検証する
第2章No.12の「壁打ち」が、この分野でいちばん効きます。
私は「(考え方)」だと考えています。
・この考え方の弱いところを3つ挙げてください
・賛成意見は要りません
・この考え方が成り立たなくなるのは、どういう場合ですか
・確かめるとしたら、何を見れば分かりますか
推奨も否定もしないでください。検査だけお願いします。
判断そのものを任せるのではなく、自分の判断を検査してもらう。責任の所在が動かないので、この分野でも使えます。
技術的にデータで検証したい場合は、第6章のNo.49に手順があります。ただしそこでも、都合のよい期間を選べばたいていの仮説は成立して見えると書きました。
情報の出どころに気をつける
投資の情報は、利害関係のある人が書いていることが多い分野です。
検索させるなら、出典を必ず開いてください(No.18)。誰が書いたか、何を売っている人か。
そしてClaudeも間違えます。数字、社名、制度。この分野の誤りは金額に直結します。一次情報で確かめてください。
渡す前に
取引記録や資産の情報は、財務書類です。第4章No.27の注意がそのまま当てはまります。必要な列だけにしてから渡してください(No.78)。
やってみよう:自分の考えを検査させる(5分)
いま持っている考えを1つ選んでください。投資に限らなくても構いません。
プロンプト
“`
私は「(考え方)」だと考えています。・この考え方の弱いところを3つ挙げてください
・賛成意見は要りません
・この考え方が成り立たなくなるのは、どういう場合ですか
・確かめるとしたら、何を見れば分かりますか推奨も否定もしないでください。検査だけお願いします。
“`期待される結果:弱点が3つと、「何が分かれば考えを変えるべきか」が返る。推奨も否定も入っていない。
うまくいかないとき:同意から始まったら、指示が埋もれています。1行目に「反論だけを書いてください」を置き直してください。
つまずきポイント
おすすめを聞く。このページの範囲外です。
評価させる。「割安」「有望」のような言葉が出てきたら、指示が効いていません。
過去の成績を将来の根拠にする。保証しません。
利害のある情報源を見分けない。出典を開いてください。
関連ページ
- No.49 実践:市場データとチャートをつなぐ — データでの検証
- No.68 家計とお金の整理 — 家計との境界
- No.80 間違いを前提に付き合う — 検証の手順
まとめ
- 推奨も売買タイミングも扱わない。発注の自動化は範囲外
- 使えるのは用語の理解、資料の読解、記録の整理、考え方の検査
- 判断が一貫していない箇所を自分の記録から出させる
- 過去の成績は、将来を保証しない
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※本記事の情報は 2026年8月時点のものです。