10秒でいうと
3Dソフトを外から操作して、繰り返し作業を任せられます。
主題は線引きです。造形は手で、反復は任せる。
第6章No.45で、MCPは「AIと外のシステムをつなぐ決まりごと」と書きました。3Dソフトも、その「外のシステム」になれます。
このページはつなぐ形を書きます。具体的なサーバー名や導入手順は書きません。この分野は変化が速く、書いた時点で古くなるためです(No.49と同じ方針)。
何ができるようになるか
外から操作できるということは、言葉で頼めるということです。
- オブジェクトを作る、複製する、配置する
- 数値で正確に並べる、間隔を揃える
- マテリアルや命名を一括で整える
- 設定を揃えて書き出す
共通しているのは、どれも「同じことを何度もやる」種類の作業だという点です。
線引き

任せてよいもの。
- 同じ操作を大量に繰り返す
- 配置や整列を数値で決める
- 命名とファイルの整理
- 書き出しの設定を揃える
人がやること。
- どんな形にするか
- 何を作るか
- 見て良し悪しを決める
- 細部の造形
造形そのものを任せると、たいてい破綻します。「それらしい配置」はできますが、「良い形」はできません。第10章を通して同じ話です。
つなぐ形
第6章No.48の形がそのまま当てはまります。
すでにMCPサーバーがある場合。配布元を確かめてからつないでください(No.50)。3Dソフトを操作できるということは、ファイルを書き換えられるということです。
自作する場合。3Dソフトの多くはスクリプトを実行できます。そのスクリプトを呼ぶ道具を作ればMCPサーバーになります。
道具の説明文が精度を決めるのは、ここでも同じです(No.48)。
"""指定した数のオブジェクトを、グリッド状に配置する。
既存のオブジェクトは移動しない。新しく作るのは複製のみ。
配置後のオブジェクト名は「元の名前_連番」になる。
Args:
source_name: 複製元のオブジェクト名
rows: 行数(1〜50)
cols: 列数(1〜50)
spacing: 間隔(メートル)
"""
既存のオブジェクトは移動しない。このような、やらないことの明示が効きます。
作業の順番
実際に回すときの型です。
1. 手で1つ作る。基準になるものを自分で作ります。
2. 何を繰り返すか言葉にする。ここで曖昧さが表に出ます。
3. 小さく試す。いきなり100個ではなく、まず3個。
(作業内容)を試したいです。
・まず3個だけで実行してください
・結果を見てから、残りを続けます
・元のファイルは変更せず、複製に対して作業してください
複製に対して、という一行を必ず入れてください。第4章No.27と同じで、原本を触らせないのが基本です。3Dのファイルは、壊れたときの復旧が大変です。
4. 確認して、広げる。第4章No.33の3つ(件数・端・差分)がそのまま使えます。
ゲーム用に書き出す
No.75と接続する部分です。書き出しの設定を揃えるのは、典型的な反復作業です。
このフォルダのモデルを、ゲーム用に書き出してください。
・形式と設定:(決めた設定)
・ファイル名は「(規則)」で統一
・スケールと軸の向きを揃えてください
・書き出せなかったものは一覧にして、理由も
元のファイルは変更しないでください。
スケールと軸の向きは、手作業でいちばんミスが出る部分です。ここを揃えるだけで、ゲーム側に持っていったときの作業が減ります。
安全の話
3Dソフトの操作は、ファイルを書き換える操作です。第3章No.21と第6章No.50がそのまま当てはまります。
- 作業用のフォルダを分ける
- 原本のコピーで作業する
- 削除させない
- 見慣れないサーバーをつながない
元に戻せないのは、コードより3Dのデータのほうです。手で作った造形は、失うと同じものが二度と作れません。
やってみよう:繰り返している作業を洗い出す(3分)
3Dソフトを使っている方は、その作業で。使っていなくても、繰り返し作業の考え方は共通です。
プロンプト
“`
私が3D制作で繰り返している作業を書きます。それぞれについて、
「外から自動化できる」「手でやるべき」に分類してください。分類の理由には、次を含めてください。
・数値で指定できる作業か、見て判断する作業か
・失敗したときに元に戻せるか・(作業を4つほど)
“`期待される結果:2つに分かれる。「数値で指定できるか」が判断の中心になっている。
うまくいかないとき:全部「手でやるべき」なら、作業の書き方が粗すぎます。1つの作業を手順に分けると、自動化できる部分が見えます。
つまずきポイント
造形を任せる。それらしい形はできますが、良い形にはなりません。
原本に対して作業させる。必ず複製で。
いきなり大量に実行する。まず3個。
具体的な導入手順を、このページに期待する。変化が速いので書いていません。公式や配布元の情報を確認してください。
関連ページ
- No.48 MCPサーバーを自作する — つなぐ形
- No.50 MCPのセキュリティ — つなぐ前の確認
- No.75 ゲーム開発 — アセットの使い先
まとめ
- 造形は手で、反復は任せる
- 道具の説明文には、やらないことを明示する
- 原本ではなく複製に対して作業させる
- 元に戻せないのは、コードより3Dのデータのほう
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※本記事の情報は 2026年8月時点のものです。