10秒でいうと
答えを1回で出させるより、手順を分けて、途中を見せてもらうほうが精度が上がります。
検算まで自分でやらせると、間違いの場所が見つかります。
基本ができたら、次は「1回で答えを出させない」工夫です。ここから先は、Claudeに考え方を指定する話になります。
役割を与える
冒頭に立場を1行書くだけで、どの知識を優先して使うかが変わります。
経理担当者として、この見積書を見てください。
支払条件と納期の抜けを重点的に確認します。
役割なしでも見積書は読めます。ただ、何に注目してほしいかが伝わらないので、当たり障りのない要約になりがちです。
効くのは、見る角度が複数ありうる資料のときです。同じ見積書でも、経理として見るか、現場として見るか、営業として見るかで、拾うべき点が違います。逆に「この文の誤字を直して」のような一意の作業では、役割を書いても変わりません。
段階を踏ませる
込み入った仕事は、一度に頼まず、途中を見せてもらうほうが確実です。
5社の見積書を比較します。次の順で進めてください。
1. 各社から商品名・数量・単価・納期を抜き出す
2. ここでいったん止めて、抜き出した内容を見せてください
3. 私が確認したら、比較表にまとめてください
なぜ効くのか。間違いが混ざったとき、どこで混ざったか分かるからです。いきなり比較表が出てくると、数字が違っても抜き出しの失敗か計算の失敗か切り分けられません。
「いったん止めてください」は、実際にかなり効く一言です。
自分で検算させる
出したあとに、別の観点で見直させます。
いま作った表を、次の観点で確認してください。
・行数は、渡したPDFの枚数と一致しているか
・単価×数量が合計と合っているか
・空欄はどこか
食い違いがあれば、直す前にまず指摘してください。
直す前に指摘して、と書くのが肝です。黙って直されると、何が起きたか分かりません。指摘だけさせれば、こちらが判断できます。
これはNo.02の性質から来ています。Claudeは自然な文章を作るのが得意なので、間違っていても文章は自然なままです。だから内容の側を、別の角度から突く必要があります。
壁打ちに使う
答えをもらう以外の使い方です。
この見積の選定について、私は「B社が総額で安いから選ぶ」と考えています。
この判断の弱いところを3つ挙げてください。賛成意見は要りません。
賛成意見は要りません、と付け足すのがコツです。付けないと、まず同意してから穏当な補足が来ます。反論だけを求めていることを明示すると、質が変わります。
判断そのものを任せるのではなく、自分の判断を検査してもらう使い方です。責任の所在が動かないので、重い意思決定でも使えます。
💡 ちょっと面白い話
「ステップに分けて考えてください」と書くと結果が変わるのは、Claudeが賢くなるからではありません。途中の言葉が書き出されると、それが次の予測の材料になるからです。頭の中で考えているのではなく、書いたものを読み返しながら進んでいる、というほうが近い。
やってみよう:自分の判断に反論させる(3分)
いま迷っていること、あるいは最近決めたことを1つ選んでください。
プロンプト
私は(決めたこと)にしようと考えています。理由は(理由)です。
この判断の弱いところを3つ挙げてください。賛成意見は要りません。
そのうえで、判断を変えるとしたら何が分かったときかを教えてください。期待される結果:弱点が3つと、「何が分かれば考えを変えるべきか」が返る。同意の言葉が入っていない。
うまくいかないとき:「おっしゃるとおりです」から始まったら、指示が埋もれています。1行目に「反論だけを書いてください」を置き直してください。
まとめ
- 役割は、見る角度が複数ある資料のときに効く
- 込み入った仕事は途中で止めさせる。間違いの場所が分かる
- 検算は「直す前に指摘して」まで書く
- 判断は任せず、自分の判断を検査させる
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※本記事の情報は 2026年8月時点のものです。